遊具設計技術者が注意すべき遊具の設置環境

遊具の設置環境について

⑤ 遊具の安全領域

遊具の安全な利用にあたり、遊具に決められた安全領域を確保する。
遊具の領域を下表、次頁に示す。

< 各種遊具の安全領域と重複条件のまとめ >
遊具の分類章番号形態安全領域の最小限重複条件
揺動系遊具5.1.1一方向ぶらんこ連続方向の最小値は、「落下高さ+1,500mm」ただし、着座部が飛び出しできない形状の場合「落下高さ+1,000mm」支柱側面方向の最小値は、着座部の外側1,500mm、支柱外側から500mmの両境界柵同士は500mm連続方向の安全領域は、全領域が重複してはならない。
支柱側面方向の安全領域は、全領域が重複しても良い。
5.1.2全方向ぶらんこ回転軸を中心に「落下高さ+1,500mm」を半径とする円形
境界柵同士は500mm
振動系遊具5.2.1スプリング遊具
(着座型)
落下高さ600mm以下の場合、1,500mm
落下高さ600mmを超える場合、1,800mm
落下高さにかかわらず、
最小値の1/2領域まで重複しても良い。
5.2.2スプリング遊具
(立ち乗り型)
落下高さにかかわらず、1,800mm落下高さ600mm以下の場合、全領域が重複しても良い。
落下高さ600mmを超える場合、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
上下動系遊具5.3.1シーソー落下高さ600mm以下の場合、1,500mm
落下高さ600mmを超える場合、1,800mm
落下高さ600mm以下の場合、全領域が重複しても良い。落下高さ600mmを超える場合、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
回転動系遊具5.4.1回転ジャングルジム落下高さにかかわらず、1,800mm全領域が重複してはならない。
滑降系遊具5.5.1すべり台滑り降り口方向は2,000mm
その他の方向は
落下高さ600mm以下の場合、1,500mm
落下高さ600mmを超える場合、1,800mm
滑り降り口方向は、全領域が重複してはならない。
落下高さ600mm以下の場合、全領域が重複しても良い。
落下高さ600mmを超える場合、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
滑走系遊具5.6.1ロープウェイ滑走路の到達部側の運動方向1,800mm
その他の方向は、1,800mm
滑走路の到達部側の運動方向は、全領域が重複してはならない。その他の方向は、最小値の1/2まで重複しても良い。
懸垂運動系
遊具
5.7.1雲梯全方向、1,800mm最小値の1/2領域まで重複しても良い。
5.7.2鉄棒落下高さが1,500mm以下の場合、握り棒前後方向は1,800mm、支柱側面方向は1,500mm落下高さが1,500mmを超える場合、個別に設定する。握り棒前後方向は、全領域が重複してはならない。
支柱側面方向は、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
登はん運動系
遊具
5.8.1ジャングルジム落下高さ600mm以下の場合、1,500mm
落下高さ600mmを超える場合、1,800mm
落下高さ600mm以下の場合、全領域が重複してはならない。落下高さ600mmを超える場合、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
5.8.2太鼓はじご
(アーチクライマー)
全方向、1,800mm最小値の1/2領域まで重複しても良い。
5.8.3はん登棒全方向、1,800mm最小値の1/2領域まで重複しても良い。
5.8.4ネットクライマー
ロープクライマー
落下高さ600mm以下の場合、1,500mm
落下高さ600mmを超える場合、1,800mm
落下高さ600mm以下の場合、全領域が重複してはならない。
落下高さ600mmを超える場合、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
平均運動系
遊具
5.9.1平均台全方向、1,500mm全領域が重複しても良い。
複合系遊具5.10.1複合系遊具複合されている各種遊具(要素)の外形を基準に、その外側に必要な範囲を確保するほか複合系遊具の規定に従う。複合系遊具と隣接する遊具の安全領域が重複する場合は、各遊具の重複条件に従うほか、複合系遊具の規定に従う。
砂遊び系遊具5.11.1サンドピット型砂場全方向、500mm線領域が重複してはならない。
5.12.1サンドボックス型砂場落下高さ600mm以下の場合、1,500mm
落下高さ600mmを超える場合、1,800mm
落下高さ600mm以下の場合、全領域が重複してはならない。
落下高さ600mmを超える場合、最小値の1/2領域まで重複しても良い。
跳躍系遊具5.13.1空気膜構造遊具全方向、2,000mm全領域が重複してはならない。